きんいろの、たてがみ

ACで性別違和な人の備忘録

「知らんけど」

前の職場の時から、自分の中で諦めてしまった時は「知らんけど」とよく言っていた。

 

今、私は、私の事を「知らんけど」と言って、諦めたい。

もう全部疲れた。

 

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パートナーとして選んだ人(相棒)に、私の持つ性別違和や、子宮を持つ苦痛を、現実として理解して貰えてたと、思っていた。

私がXジェンダーを名乗る理由も、パートナーとして選んだ人にそれを伝える理由も、伝わったと思っていた。

でも、その人(相棒)の態度からは、私を「女」として見ているようにしか、感じ取れなかった。

その人が性行為をしたければ、私がしたくない時でもしなければいけない。したくないと伝えれば、その人は怒鳴ったり暴れたり当て付けの言葉を言ってくる。それがこの家のルールになっていた。

 

私は、性別違和の診断書を持っているわけではない。

だから「自称」であると言われたら、そうだ。

だが、診断書を持っていないからと言って、「自称」だからと言って、「透明化」されていいとは、思ってない。

確かに苦痛なんだ。出来ることなら、子宮を摘出したいんだ。それ以外の社会的な「女性」としての扱いは、変わらずに受けるから。

 

妊娠した。性別違和は変わらずにある。それをパートナーとして選んだ人に訴えても、その人は子宮を持たないから解って貰えてる気がしない。

婦人科の医師も、保健センターの助産師も、みんな、母体の意思より胎児の健康しか見ない。

母体の私の意思は、誰にも掬ってもらえない。

 

私自身の感じる性別違和と、社会的な女性軽視。

軽く見られている。透明化されている。

そう感じて、言っても、相棒の見えてる世界にはちゃんと響いている様には感じない。

「パンプス履いてみろよ」「履かないよ」

履かないって選択が当たり前に出来る事を理解しろよ。

パンプスは痛いから、せめて革靴でって言ってるんだ。革靴だって痛いのは知ってるわ。パンプスよりはマシだって話だ。パンプス履いた事ない・履いてみる気もないのに、マウント取ってくるんじゃねぇ。

 

女性は軽視されて当然。消費されて当然。

そんな無意識があることに気付いて欲しかった。