きんいろの、たてがみ

ACで性別違和な人の備忘録

ゆめを みていたんです

相棒はバツイチ。

私は初婚。

 

ゆめを みていたんです。

私に何れだけ辛く苦しい思いをさせても、自分のしてきた事をちゃんと反省しなかった母であっても、

私が結婚するときは心から喜んでくれると。

私が妊娠したら、心から喜んでくれると。

それを切っ掛けに、親子関係が少しは改善するものだと。

 

ゆめを みていたんです。

相棒と私が結婚すること、私が相棒の子を産むこと、相棒の両親からもっと喜ばれるものだと。

元嫁の時と同じだけ、子の事や私達の生活を気にかけてくれるものだと。

 

 

ゆめを みていたんです。

ぜんぶ ゆめ でした。

 

私の親も、相棒の親も、子の事を気にかけてくれる様なメールは来ません。

私が地元から離れて、誰からもサポートがない状況に陥っているのに、心配もありません。

きっと、みんなこう言うんでしょう。

「自分で選んだことでしょ?」

「貴方から何の連絡もしてこないからでしょ?」

 

ゆめを みていたんです。

ぜんぶ ゆめ でした。

私がぜんぶ わるいんです。

きたい なんて するから。

 

予定では、来月に出産です。

里帰りはしません。

産んで、出来れば4月には職場に復帰したい。働かないとお金がないから。

保活だって、やれてるママさんはもうやってるんでしょう。私はやり方がわからない。保健センターに聞くにも電話代が掛かるから、そう簡単には電話も掛けられない。車でセンターまで行けないから、バスか歩いてでしか行けない。

 

ゆめを みていたんです。

生涯のパートナーが欲しかった。

生き様を一番近くで見たい。どちらかが死んだ時は、どちらかが喪主をしたい。

それを叶えるのに、手っ取り早く使える制度が結婚だっただけ。

普通の結婚がしたいわけじゃなかった。

普通の妊娠がしたいわけじゃなかった。

普通の家庭を築きたいわけじゃなかった。

生涯のパートナーが欲しかった。

 

ぜんぶ ゆめ でした。